前回の
『本当に必要な蓄電池の容量』
の続きです。
今回は蓄電池の一般的な種類と性能と価格についてです
種類的には
・リチウムイオン電池
・鉛蓄電池
・他に全固体電池なんてのがあります
今だと、リチウムイオン電池/鉛蓄電池が一般的です
それはさておき、
蓄電池の性能と価格の決まり方ですが、、
蓄電池の性能評価は
・容量と
・放電回数(サイクル回数)と
・放電深度(DOD)
この3つが基本性能の基本でして、各々の性能が良くなれば良くなるほど
「金額は、高くなります」
リチウムイオンだから高い!という事ではありませんのでご注意を
容量
容量が大きくなれば、
使える量も増えますから、金額も高くなりますし、性能(乾電池の単一は単三より持つ様に)も良くなります。
放電回数
自動車などで、バッテリーあがりを起こしてしまう事ってあるじゃないですか。
アレは、バッテリー(蓄電池)が電圧低下(使いすぎとか寒すぎとか)を起こしてしまい正常に動作出来ない状態な訳です。
この一旦使えなくなってしまった状態(バッテリーとして、超お疲れの状態)になった時の回数の事を、放電回数と呼んでます。
12Vのバッテリーと言うと、12V付近だけを考えますが、11V付近まで電圧低下を起こし、放電しきってしまった回数をカウントします。(上限は、14.4V位です)
このカウント可能回数が、30回だったり、100回だったり、500回だったり、2000回だったりします。
30回位のは、ホームセンターとかで売っているバッテリー
1000回超えて来ると、およそ、高性能蓄電池(あまり一般的には売ってません)になります
3000回位になると、ほぼ現段階だとリチウムイオンになります
放電深度(DOD)
これが実はもっともやっかいな考え方でして、
前回、12Vバッテリーで100Aだと、およそ1.2kWh分の電力を蓄えられる。(一応)
と、申し上げました。
この一応ってのがですね、、、味噌でして。
蓄電池は、どの位まで使えるか?というのが各々の製品で決まっていまして、、
これが、あまり説明されていません。
①本当にお安い蓄電池だと、35%位
②高耐久型の鉛蓄電池で、60~70%位
③リチウムイオン電池で、85%~90%位です
つまり
12Vの100Aと明記されていても、
簡単に言うと価格差で
①は、0.42kWh
②は、0.78kWh
③は、1.02kWh
分、使える事になります。
訳わからないでしょ。あえて説明して無い気がします(笑)
この3種類の性能と、あとはブランドで
価格が変わって来ます(実際はまだまだありますが、この違いで変わります)
そこをどうプランニングするか?
と、言うのが我々の腕の見せどころになるわけです
リチウムリチウム!と
蓄電池と言ったらリチウム!みたいな風潮ですが、
小さくて軽い!そして、性能もいい!
これは確かですが、
小さくなくとも良い、重くても良いだとすると
これじゃなくて良いということもあります。
リチウムイオンの欠点は、寒い処に弱い
(恐ろしく性能低下します)
知ってます?初代リーフは、
夏は頑張って200km走行可
冬は、40km位でしたから(笑)
入電(充電)に敏感と言うか、鈍感なので
受け取れる電圧以上でも受け取ってしまい、
発火や爆発が起る可能性があるわけです。
もちろん、
そこを制御する機器は内包されています
(普通パッケージで売られていますし)
ただ、そこが壊れたら(制御部)
どうなんだ?と私は不安な訳です
(B787とかサムスンのスマホの例とか)
↑あくまで、リチウムイオン電池製品の例としての写真
住宅で使うなら、と言う前提だと、
流石にホームセンターで売っている蓄電池では、どうか?と思いますが
高耐久型の鉛蓄電池ならイニシャルコストとランニングコストから
鑑みると、需要に耐えうると思います。
なにしろ、寒さには相応に強いですし、入電に関しても、よほど大電流では無い限り、
物理的に受け流すので、安心です
この辺りを、考えきれるか?
実は、とても大事だったりします。
リチウムの性能を、鉛でも実は出せるんです。
個数を増やすと、同じ事が実は可能です。
あっ、やってみたいと思った貴方、、
責任は自己判断ですが、希硫酸が入っているタイプの鉛は
宅内で絶対に使わないで下さいね。